1st Single CD 発売記念 スペシャルインタビュー

「12/23に発売された初のソロCD、HANABIのお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。」
 よろしくお願いします。

「まず、初のソロCDと言う事ですが、活動を始めて約4年間、これまで出さなかった理由はあったのですか?」
 出さなかった理由はありません。寧ろ出したかったです。出したくても出せなかったと言うか、作っても完成しませんでした(汗)

 「一応作ってはいたのですね。」
 はい、やはり音楽活動する上で音源は必要不可欠だと思っていますので、常に作ってはいましたね。ただ完成しなくて…

 「そうだったのですね。しかしながら、これまで完成しなかった音源が、今回完成出来たと言うのは、何か理由はあったのでしょうか?」
 音楽スキルが上がった事と機材環境が変わった事、後はメンタル的な部分で変わったと言う事だと思います。スキルについては昨年度に色々楽器だったりレコーディング技術を学習しまして、そのお陰で音源作りに役立てたと言う事です。また、メンタル的な部分では、これまでライブ活動を行ったり、名前を売る行為に必死になっていた部分がありまして、その分自分の足下が疎かになってしまっていた事に気付きました。その為、少しライブを控えて自分に足りない物を補う為の自己プロデュースを施して、これまでとは違う舵の取り方をしたんです。そのお陰もあって音源の完成に繋がったわけです。

「なるほど、自己プロデュースをしたと言う事だったんですね。また、これまでのたくさんの楽曲の中で今回この曲を選曲されたのはなぜでしょうか?」
 直感的に決まりましたね。確かにたくさん楽曲があって、自分の初の音源だし、名刺代わりにならなきゃいけないなと思っていましたので、色々考えてたりもしました。でも最終的には自分らしいとかそんな感じではなく、色々なところで評判が良かった曲なら間違いないだろうと、これまでの周りの曲の評価だったり、関わった方々の事を考えている内に、なんだか直感でこの曲だと決まりました。後々考えて見ると、今伝えたいメッセージが込められているなとか、平成最後のメッセージにしては良かったなとか、後付けで色々都合の良い事もたくさんあったのでこれに決めようと(笑)そんな感じでした。

「平成最後のメッセージ、確かに発売日の12/23はほぼ平成最後の年でしたが、楽曲に込められた特別なメッセージとはどの様なものでしょうか?」
 HANABIの曲自体、花火なのになぜ夏じゃなく年末に出すんだと思われるかと思いますが、この曲の花火とは、美しい時間の比喩であって、季節は関係ないんです。いや考え方によっては年末みたく時間の変わり目の方が都合が良いと思います。平成の最後となると、これまで平成を生きてきた時間のひとつひとつが花火が移り変わる様に、儚く美しい、そこをどう残し感じで生きてきたか、そんな事を感じてくれたらいいなと言うメッセージですね。

「今回、作曲、演奏、アレンジ等全て自分ひとりでやられたみたいですが、他の方の協力をもらおうとかはなかったのでしょうか?」
  はい。なかったですね。前回コンピレーションアルバムの中で1曲出していたのですが、その時は共同制作で、演奏についても一部は他の方にお願いしました。もちろんそれぞれのエキスパートの方々が担当すれば良いものは出来ると思います。ただ、みんなで作るものなので、自分の意図している物とは決して同じにはならず、自分で作った作品とは少し違う意味合いになってしまうんですよね。まあ、自分の我儘といってしまえばそれまでですが(笑)我儘かもしれませんが、自分ひとりで作り上げたものを見てみたかったんです。昔から物作りは好きでしたので、最初からひとりでやろうと思っていましたね。

「ひとりで作り上げた中で拘りの場所は何でしょうか?」
 僕が好きだったCDと言う媒体を作る事でした。昔からCDを集めては聴くのが大好きでしたので、その当時に聴いていたワクワク感を再現したいと思いました。ただ名刺代わりの音源だったり、自分の音源を残す為詰め込んだ物とかではなく、純粋に新譜CDとしての媒体です。個人的な思いですが、CDは通して聴く事の楽しみやドラマがあると思っています、また次の曲はどんな曲だろう?とワクワクしながら聴いていく、そんな聴き方を昔はしていたものです。今は時代が変わってなかなかそうはいかなくなってしまいましたが、シングルCDとして2曲だけであれば、通して聴いてもらえるかなと思い、この様な形を取りました。また、カップリング曲は一度も公開していない曲を入れていますので、より新譜感だったりカップリング感があるのかなと、結構考えていますよ(笑)

「2曲しかないので通して聴いて欲しいと言う事ですね。」
 そうですね、聴き込んだCDって1曲を単品として記憶しているのではなく、その前後の曲も覚えていたりしますよね?アルバムであればアルバム通してのストーリーがあって曲の色が変わるみたいな。今回のHANABIも曲が終わった時にLOVE SONGのイントロが頭で流れてくれたら僕の狙い通りです(笑)

「それぞれの楽曲の聴きどころはどこになりますか?」
 HANABIは、2番のサビまでの流れですね。この曲の1番の伝えたい思いがそこにあるので、メロや進行を1番とは変えています。付属のコード進行を見た人は気付いたと思います。そうそう、僕のCDはコード譜も付けていますので、弾き語り出来る様にしています。ネット社会ですので何処かで歌ってくれたら良いなと願いを込めて、出し惜しみなどせずに入れました(笑)話が逸れましたが、2番からの盛り上がりを是非聴いて欲しいと言う事ですね。
 続いてカップリング曲ですが、実はこの曲はモノラル録音になっています。もし気付いた人がいればそこまで聴いてくれたんだと嬉しいですね。モノラルなので、音が同じ場所に集まるので、音の被りは注意して録っています。全体的に80〜90年代のロックをイメージしたので、1曲目との色は大きく違うと思います。

「ありがとうございます。最後に一言お願いします」
 僕の初の音源を買ってくださった人、そして興味を持ってくださった方、また長いインタビューを最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。大村隆之の音源を詰め込んだ意味以上に、僕と言う人間とCDに対する思いを詰め込んだ作品になっておりますので、今後ともよろしくお願いします。